「休職」状態のIguodala放出論争、再び勃発
かねて議論になっていた、Memphis Grizzliesのベテラン・Andre Iguodalaの実質「休職」状態。その議論がトレードデッドライン直前の今、再び勃発した。その火付け役は、今年のドラフト1巡目2位指名で新人王最有力候補のJa Morantだった。
そもそもの経緯を少し振り返ろう。今夏、Kevin Durant退団とD'Angelo Russell獲得のあおりを受け、WarriorsからGrizzliesに放出されたIguodala。Iguodalaは優勝を狙えるチームへの加入を目指して球団にバイアウトを要求するも、球団はこれを拒否。トレードの可能性も探ったものの、高額のサラリーが足かせとなり移籍先が見つからなかった。結局、夏の間に球団と合意し、今季はトレーニングキャンプからチームに合流せず、実質「休職」状態に入っている。
それをよく思わない選手は少なくなかっただろう。なにせ、Iguodalaはチームトップの約1,700万ドルを稼ぐ、圧倒的な「給料泥棒」だからだ。それでも、誰も声には出さなかった。
それが、ここに来て風向きが変わってきた。発端は、ルーキーながら早くもチームの顔になっているJa Morantの、Twitter上でチームメイトのDillon BrooksのIguodala批判に便乗した発信だ。
“初めてIguodalaを見たのは、彼がTVで俺たちについて初めて語っている時だ。それはいいとして、確かに、Andre Iguodalaは偉大な選手だ。彼が自らのキャリアにとって正しいことをしているとも思う。しかし、それは俺たちには関係のないこと。これで俺たちの気が散るなんてことはない。こんなこと、笑い飛ばして終わりさ。彼は、俺たちと同じチームにいながら俺たちと一緒にいようとしないような男だ。Iguodalaがトレードされるのが待ち遠しいよ。そうすれば、俺たちは彼と対戦し、彼に俺たちがどれだけやれるチームなのか見せつけられるからね。” - Dillon Brooks
チームメイトのこの発言に、「それそれ!声を大にして叫ぼうぜ!」と言わんばかりに「🗣」マークでMorantは反応した。現在西8位でプレイオフ当落線上にいるGrizzliesにとって、給料泥棒でまともなトレードもできない原因になっているIguodalaは足を引っ張る存在でしかないだろう。チームをプレイオフに導き、新人王獲得をもくろむMorantとしても、Iguodalaの存在が目障りだとしても仕方ない。
このルーキーの大ベテランに対する失礼な対応に反応したのは、IguodalaとWarriorsで共に計3回の優勝を果たしたStephen Curry。Instagramのストーリーで、3つ目の優勝リングを抱くIguodalaの写真と共に「」マークで反応した。「3回優勝しているIguodalaだぞ?口を閉じな」と言わんばかりにやり返した。
しかし、気持ちの収まらないMorantは、ESPNのRachel Nichols氏のTweetにかぶせる形でさらに応酬。Kevin Durantがリングを抱える写真をアップし、「優勝できたのはどうせKDのおかげだろ?」と言わんばかり。いやはや、コート上でも度胸満点だが、コート外でも肝の据わったルーキーだ。
結局、Iguodalaの去就についてはいまだ闇の中だが、Bleacher ReportのSenior WriterのRic Bucher氏によってこんな噂も流れている。
Bucksが1巡目指名権と引き換えにIguodalaの獲得を画策しているという。実現したとしたら、相当やばい。優勝3回、FMVP1回の経験を持ち、優秀なディフェンダーでありシックスマンである彼の加入が優勝に向かって追い風にならないわけがない。
ただ同時に、サラリーの釣り合いを取るのは至難の業であることも事実。サラリー的に、トレードの駒として機能するとしたら、約1,200万ドルのBrook Lopez、約900万ドルのGeorge Hillあたりを放出しなければならなくなるだろう。ゲームの中心を担う彼らを放出することは、ケミストリー崩壊を招きかねず、相当なリスクになる。Bucksにとって、Iguodalaの獲得は「パンドラの箱」になりそうだ。
ちなみに、仮に移籍先が見つからない場合、Iguodalaは今季全休となる見込み。この点については球団とも折り合いがついているという。
今季のトレードデッドラインは、日本時間2月6日。Iguodala放出論争はどこまでヒートアップしていくのか、また、Bucksが実際にIguodala獲得に動いていくのか、今後も目が離せない。
<参照記事>
It Sure Sounds Like the Grizzlies Don't Like Iguodala
そもそもの経緯を少し振り返ろう。今夏、Kevin Durant退団とD'Angelo Russell獲得のあおりを受け、WarriorsからGrizzliesに放出されたIguodala。Iguodalaは優勝を狙えるチームへの加入を目指して球団にバイアウトを要求するも、球団はこれを拒否。トレードの可能性も探ったものの、高額のサラリーが足かせとなり移籍先が見つからなかった。結局、夏の間に球団と合意し、今季はトレーニングキャンプからチームに合流せず、実質「休職」状態に入っている。
それをよく思わない選手は少なくなかっただろう。なにせ、Iguodalaはチームトップの約1,700万ドルを稼ぐ、圧倒的な「給料泥棒」だからだ。それでも、誰も声には出さなかった。
それが、ここに来て風向きが変わってきた。発端は、ルーキーながら早くもチームの顔になっているJa Morantの、Twitter上でチームメイトのDillon BrooksのIguodala批判に便乗した発信だ。
Everything Dillon Brooks said about Andre Iguodala tonight. pic.twitter.com/1rDw0P2wp2— Mark Giannotto (@mgiannotto) February 4, 2020
— Ja Morant (@JaMorant) February 4, 2020
“初めてIguodalaを見たのは、彼がTVで俺たちについて初めて語っている時だ。それはいいとして、確かに、Andre Iguodalaは偉大な選手だ。彼が自らのキャリアにとって正しいことをしているとも思う。しかし、それは俺たちには関係のないこと。これで俺たちの気が散るなんてことはない。こんなこと、笑い飛ばして終わりさ。彼は、俺たちと同じチームにいながら俺たちと一緒にいようとしないような男だ。Iguodalaがトレードされるのが待ち遠しいよ。そうすれば、俺たちは彼と対戦し、彼に俺たちがどれだけやれるチームなのか見せつけられるからね。” - Dillon Brooks
チームメイトのこの発言に、「それそれ!声を大にして叫ぼうぜ!」と言わんばかりに「🗣」マークでMorantは反応した。現在西8位でプレイオフ当落線上にいるGrizzliesにとって、給料泥棒でまともなトレードもできない原因になっているIguodalaは足を引っ張る存在でしかないだろう。チームをプレイオフに導き、新人王獲得をもくろむMorantとしても、Iguodalaの存在が目障りだとしても仕方ない。
このルーキーの大ベテランに対する失礼な対応に反応したのは、IguodalaとWarriorsで共に計3回の優勝を果たしたStephen Curry。Instagramのストーリーで、3つ目の優勝リングを抱くIguodalaの写真と共に「」マークで反応した。「3回優勝しているIguodalaだぞ?口を閉じな」と言わんばかりにやり返した。
しかし、気持ちの収まらないMorantは、ESPNのRachel Nichols氏のTweetにかぶせる形でさらに応酬。Kevin Durantがリングを抱える写真をアップし、「優勝できたのはどうせKDのおかげだろ?」と言わんばかり。いやはや、コート上でも度胸満点だが、コート外でも肝の据わったルーキーだ。
🤷🏽♂️🤫 pic.twitter.com/lmhLZP1Pqn— Ja Morant (@JaMorant) February 4, 2020
結局、Iguodalaの去就についてはいまだ闇の中だが、Bleacher ReportのSenior WriterのRic Bucher氏によってこんな噂も流れている。
#RUMORreport #NBAonVN— VN Design (@vndsgn) February 3, 2020
The @memgrizz offered small forward @Andre to the @Bucks for a 2020 protected 1st-round pick, according to @RicBucher of @BleacherReport.#VNdesign pic.twitter.com/QOuCxvuoie
Bucksが1巡目指名権と引き換えにIguodalaの獲得を画策しているという。実現したとしたら、相当やばい。優勝3回、FMVP1回の経験を持ち、優秀なディフェンダーでありシックスマンである彼の加入が優勝に向かって追い風にならないわけがない。
ただ同時に、サラリーの釣り合いを取るのは至難の業であることも事実。サラリー的に、トレードの駒として機能するとしたら、約1,200万ドルのBrook Lopez、約900万ドルのGeorge Hillあたりを放出しなければならなくなるだろう。ゲームの中心を担う彼らを放出することは、ケミストリー崩壊を招きかねず、相当なリスクになる。Bucksにとって、Iguodalaの獲得は「パンドラの箱」になりそうだ。
ちなみに、仮に移籍先が見つからない場合、Iguodalaは今季全休となる見込み。この点については球団とも折り合いがついているという。
Per league sources, Andre Iguodala is prepared to sit out the rest of this season if Memphis isn’t able to orchestrate a trade with one of the agreed-upon teams he designated by Thursday’s trade deadline.— David Aldridge (@davidaldridgedc) February 4, 2020
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今季のトレードデッドラインは、日本時間2月6日。Iguodala放出論争はどこまでヒートアップしていくのか、また、Bucksが実際にIguodala獲得に動いていくのか、今後も目が離せない。
<参照記事>
It Sure Sounds Like the Grizzlies Don't Like Iguodala
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