LeBron JamesのスピーチでStaples Centerが感動の渦に巻き込まれる

Kobe Bryantの死後、最初の試合となるPortland Trail Blazers戦をホームのStaples Centerで迎えたLos Angels Lakers。試合前、現在のLakersの大黒柱であるLeBron Jamesが、Staples Centerに集まった約19,000人の前でスピーチを行った。


元々入念に準備された原稿があったそうだが、ファンを前にして心が変わったというLeBronは、原稿は使用せず、ありのままの言葉で、ありのままの気持ちを語り始めた。




“Laker Nationの皆さん。元々私が準備していた拙いスピーチを読むことは、皆さんに対して敬意を欠くことになると感じた。だから、心の中の思いを素直に、率直に語ろうと思う。

私の心の中に最初に浮かんだのは、「家族」について。このアリーナを見渡すと、誰もが悲しみに暮れ、心が痛んでおり、胸が張り裂けんばかりだ。しかし、こういった辛い経験をする時に、誰もができる最善のことは、家族で肩を寄せ合うことだ。私が昨年にLakersに加入する前からずっと耳にしてきたことではあったが、日曜日の朝から今日の今この時に至るまで、Laker Nationはまさに家族だった。それがこの1週間、ずっと感じ続けていたことだ。選手からだけでなく、コーチングスタッフからだけでなく、Lakersの組織からだけでなく、Lakersに関わるすべての人から、私たちが真の家族であるということが強く感じられた。そして、Kobeが語っていたように、KobeとGianna、そしてVanessaを含めたBryant一家が、皆さんに心の底から感謝している。

今、Kobeを追悼する記念の式典が開かれているわけだが、私はこれを、お祝いだと考えている。この時間は、Kobeが20年間の中で、血と汗と涙を流し、壊れた体で膝を突いてはまた立ち上がり、数え切れない時間を費やし、あらん限りの力を注いだすべての努力と覚悟を祝うための時間だ。今夜、弱冠18歳でNBA入りを果たして38歳で引退し、この3年間最高の父親であり続けた男を、祝いたいと思う。

今夜はお祝いだ。私たちが試合に入る前まで、お祝いしよう。皆さんを愛している。Kobeは私にとって、本当の兄弟だ。私が高校生だった時から、NBAに入るべくKobeのプレイを見始めた時から、私は彼を近くに感じていた。私はキャリアでずっと彼と熱い戦いを繰り広げてきたが、彼はずっと身近な存在だった。Kobeと私が常日頃から共有していた一つのことは、勝利するための覚悟、偉大になるための覚悟だった。今この場に立っていることが、私にとって大きな意味を持っている。

私はこれから、チームメイトともに、彼の築き上げたレガシーを受け継いでいくつもりだ。今年だけでなく、私たちが愛するバスケットボールをプレイできる間ずっとだ。なぜなら、それがKobeが私たちに望むことだと知っているからだ。

Kobeは引退する時に「Mamba Out」と言ってコートを去ったが、私たちのはなむけの言葉はこうだ。「決して忘れない」。Kobe、あなたは私たちの中で、ずっと生き続けるんだ。”


セレモニー後のBlazers戦、LeBronはKobeの往年のモデル、Nike Zoom 1を着用した。おそらく、LeBronがNBAの公式試合で他選手のモデルのシューズを履いたのは初めてだっただろう。左肘付近には、Kobeの背番号「24」の刺繍が入ったリストバンドを着用。リストバンドを左肘付近に付けるのは、Kobeの現役時代のスタイルだった。



LeBronの感動的なスピーチは、間違いなく天国にいるKobeにも届いたことだろう。Kobeが亡くなった後に初めてLeBronが胸の内を綴ったInstagramへの投稿にもあったように、KobeにLeBronやLakersを天国から見守り、彼らに力を与えてくれることを心から願うばかりだ。

<参照記事>
LeBron James Gives An Emotional Speech To Honor Kobe Bryant

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