審判の致命的な吹き逃しにLillardが激昂、BlazersがJazzとの接戦を落とす

昨今の審判の誤審・吹き逃しが目立つNBAだが、今回はさすがに呆れるレベルの吹き逃しだった。

2月8日のPortland Trail BrazersとUtah Jazzの一戦、114-116と2点差で追う状況のBlazersは、試合時間残り20秒からLillardがドライブからのレイアップを狙う。Lillardは、Rudy Gobbertのブロックを意識し、ボールを高く浮かせてバックボードに当てた。予想通り、Gobbertからブロックを見舞われたものの、バックボードに当たったゴールをブロックするのはルール上明らかなゴールテンディング。カウントになり、同点に追いついたと思われた。しかし笛は吹かれず、試合はそのまま117-114でJazzが逃げ切った。



試合後に発表された最後の2分間のレポートでは、審判団は吹き逃しを認めた。現行のルール上、審判が笛を吹かない限りレビューを要求することができない。Blazersは泣き寝入りするしか術はなく、そのまま敗北したという格好だった。Lillardは、試合中と試合終了直後もそうだったが、その後のメディアインタビューやSNS上でも憤怒。荒れに荒れまくった。


“こんなクソみたいな言葉、誰も聞きたくない。 ”


“私たちはプレオフレースを走っている。それを尻目に、彼らは簡単な笛の吹き逃しで私たちから大事な1勝を奪ったんだ。”

(インタビューに応えるLillardの目がマジすぎて怖い…)

Lillardだけでなく、チームメイトたちも同様、落胆と怒りを露わにする。


“負ける時は負けるもの。でも、誰だってこんな負け方したくないに決まっている。”


“審判には、公明正大であってほしい。こんな形で敗北を喫してしまったら、さすがに苛立ちを隠せないね。”

リラードのSNS上での怒りの言葉に対して「莫大な罰金を食らってしまうぞ」というコメントが入ると、すかさずLillardはこの一言。


“金ならいくらでもある。”

今回の問題、Lillardに問題があったというよりは、NBAの現行のルール自体に問題があるように思う。The RingerのKevin O'Connor氏は、冗談交じりにルールの改正を訴えた。(オチが最高におもしろい。笑)


“目が覚めて、BlazersとJazzの試合を見ていた。3人の審判、君たちは目が見えないのか? 冗談だろ? Gobbertの明らかなゴールテンディングがレビューできないのなら、レビューの制度がある意味って何だ? まったく笑えないジョークだ! NBAは正しく落とし前をつけ、ルール自体も変える必要があるね。ベッドに戻って寝るわ。”

O'Connor氏の指摘は最もで、勝敗を分ける重要な局面で判定の難しいプレイが出てきて、現行のレビューがそれを正しく判断できないものであるなら、それは直ちに変えたほうがいいと思う。シーズン中の改正は難しいだろうが、将来的にNBAの審判団が適切にテコ入れしてくれることを望むばかりだ。そうでなければ、自分たちの首を締めることにもなるだろう。

悲劇的な敗北となったBlazersだが、8位のMemphis Grizzliesとは2.5ゲーム差の9位につけ、まだまだ巻き返しの可能性は大いにある。Lillard自身も直近9試合でFG成功率51.4%、3PTS FG成功率52.0%、3PTS成功数約7本の平均42.4点と、まさに「鬼神」のごとき活躍を続けており、その9試合で6勝3敗とチームも好調。ぜひ切り替えて、プレイオフ出場に向けて邁進してほしい。


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