Andre Iguodalaが絶賛するHeatのカルチャー、試練の最中にあるMeyers LeonardとKendric Nunn

 Heatでいぶし銀の活躍を見せているベテランのAndre Iguodalaは、独自の視点を持ってMiami Heatに移籍したようだ。



 NBA16シーズン目を迎えるIguodalaは、過去6シーズンをGolden State Warriorsで過ごした。IguodalaはGolden State在籍中に5度のNBA Finalに進出。過去3シーズンはStephen Curry、Klay Thompson、Kevin Durantというオールスターと並んでプレイし、2015年にはFinal MVPも獲得した。



 だからこそ、2月にMiamiに移籍して以来、36歳のIguodalaが「Heatのカルチャー」について何を学んだかについて尋ねられたとき、彼の答えはいくつかの重みを持っていた。

 Indiana Pacersとの1st RoundのGame 3に臨む前、IguodalaはHeatというチームについてこう語っていた。「人々が見ているHeatは『ハードワークにハードワークを重ねるHeat』だと思う。しかし、チームの全体像を俯瞰してみると、選手たちの肉体は絞れており、十分に仕上がっていることがわかるだろう。例えば、Solomon Hillを見てみよう。彼はこのプレイオフで出場時間はかなり限られているが、彼はいつでも試合に出ていく準備ができている。彼の仕上がった肉体を見るとき、彼が日々、自分自身の行うべき仕事に熱心に取り組んでいることがわかる。彼は、常に『前に進む』ということが自分自身のキャリアを支えていく、ということを理解しているからだ」。


 彼はまた、Solomon Hill同様、いやそれ以上に、ルーキーのTyler Herro、2年目のDuncun Robinsonをほめちぎる。「彼らは既に成功を収め始めているのに、決して周囲からの評判や小さな成功に満足をしない。彼らは今以上の成功を熱望しているんだ」。



 IguodalaがHeatのカルチャーで最も注目している点は、Heatが若い才能に溢れた選手に対して取っているアプローチの方法だ。

 「Heatは若い選手がチームに来ると、選手の育成の方針や真のプロバスケットボール選手になるための方法を学ぶこと、そしてそれらが彼らのキャリアや人生にどういった意味を持つのかについて語る試合に集中すること、映像から学ぶこと、分析・研究すること、自分のバスケを究めること、長所を保ちつつ短所を長所に変えていくことなどについて、若い選手にどう理解させるかの面で目標を定める。Heatは若い選手たちを、Udonis Haslemのように息の長い選手になることができると見て、そのように接している。(球団社長の)Pat Rileyと、彼の著書「The Winner Within」を見るとそれがよく理解できる。実際にMiamiに来る前から、このチームのことは大体わかっていた」。


 

 Iguodalaには、日に日にチームでの居心地の良さが増してきているようだ。2月にHeatと結んだ2年3,000万ドルの契約延長は来季から始まり、2021-22シーズンはチームオプションとなっているが、すでにチームとその将来に対して十分な手応えを得ているだろう。

 自身のベンチからの起用が定着してきたことについては、「『経験は最高の教師』といつも言われている。これまでとは異なるラインアップ、異なるグループでも、とても良い感触を得ているよ」と満足感を抱いている。「私は、チームを外から見ながら、試合に入っていく時に、自分が何をもたらすべきか、自分がもたらせる価値を見極め、実際にもたらすよう努力している」。


■ Meyers Leonardは常に準備ができているように努力し続ける



 Heatのローテーションから落ちてから初めて、センターのMeyers Leonardは記者団に自身の現在の状況について話した。

 Leonardは今シーズン、Heatで最初の49試合に先発したが、左足首の捻挫のため、シーズン中断前に16試合を欠場していた。シーズン再開後、彼はベンチからの起用となっている。Leonardはシーディングゲームは8試合のうちわずか2試合の出場にとどまり、1st Roundには結局出場せず、2nd RoundもGame 3にわずか10分ほど出場したのみだった。

 ローテーションから落ちたことについて、「受け入れることは決して簡単なことではなかった」とLeonardは心境を吐露した。

 「でも、私はこのチームで日々競争することが大好きだ。この組織の全てを愛している。このチームのメンバー、スタッフ、そしてこの組織に関わる全ての人には、何か特別なものを感じるんだ。一方で、その一部がまだ自分には欠けているように感じる。自分には一部が欠けていると言ってしまうことは、単に無知なだけなのかもしれない。ただ、常に準備しているということは本当に大切だ。私が出場の機会を得ることができたときに、しっかりと準備ができている状態でいられるようにしたい」。

 Leonardは、今も足首のケガのリハビリに励んでいる。パンデミックにより、彼の深刻な足首のケガの治療は制限された。「リハビリを続けていく必要がある。COVID-19で、誰もが『Meyersにはリハビリのための十分な時間があった』と言っていた。しかし実際には、COVID-19によって、必要としていた十分な治療を受けられなかったんだ。私は自宅で一人、リハビリに必死で取り組んだ。でも、アリーナに来てできたことと言えば、ただジャンプシュートをすることだけだった。休養のための時間があったことは確かに良かった。深刻なケガを負ってしまったが、私の体は基本的に強く、治癒力も高い。それでも、メディカルスタッフによる継続的な治療が必要だったんだ。今はやっとその必要としていた治療を受けられている。天と地ほどの差だよ」。


■ Kendric Nunnもまた決して容易ではない道の途中にいる




 レギュラーシーズンでは67試合に先発出場していたドラフト外ルーキーのNunnは、プレイオフ開始と同時に、Leonardと同様ベンチ起用となったが、Leonardと同様、出場時間は大幅に減少した。

 Leonardは彼の置かれた状況に共感しつつ、大きな期待を抱いている。「Nunnは私よりも年下。私もこれまで経験してきていることだが、彼は今この試練に立ち向かっていかなければならない。特に、Rookie of the Yearの賞レースでTOP 3に入っていた存在にとっては、なおさら対処していくのが難しいだろう。でも、私たちはプレイオフを戦っている。ここは、私たちが輝きたい場所なんだ。今の彼にはその機会がなかなかないが、Kendric Nunnをチームが必要とする日が必ず来る。。彼がその時に向けて正しい準備ができていれば、 毎日ハードワークを続け、映像を見て研究し、あと少し、もう一歩の努力を重ねていれば、彼はその時を確かに準備ができている状態で迎えられるだろう」。


 HeatがEastern Conference 5位でプレイオフに進出し、今快進撃を続けられているのも、LeonardやNunnの下支えと存在があるからだ。いよいよこれからBoston CelticsとのConference Finalに挑んでいくHeat。重要な局面で彼らにチームを支える大切な役割を果たす機会が巡ってくることを願うばかり。


参考:「Iguodala breaks down his first impression of ‘Heat Culture.’ Also, Spoelstra earns votes」

Iguodala breaks down his first impression of 'Heat Culture.' Also, Spoelstra earns votes

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