【番外編】NBAファイナル4で最もお金の使い方が上手なのは? サラリーキャップ格付けチェック 〜Vol.5 ロサンゼルス・クリッパーズ〜
4回にわたってお送りした、各カンファレンスファイナル出場4チームにおけるサラリーキャップの格付けチェック。好評につき、今回は番外編として、ファイナル4以外のチームをピックアップ。カンファレンスファイナル進出に王手をかけながら、ミラクル・ナゲッツの勢いに飲まれ、まさかの逆転でシリーズ敗退となったロサンゼルス・クリッパーズを取り上げる。
■ウエスタンカンファレンス No.3:ロサンゼルス・クリッパーズ(第2シード)
■レナード&ジョージがチームを勝利に導けなかったことの未来への影響は大きい
Paul George and Kawhi Leonard combined to go 0-11 with 0 points in the 4th quarter of Game 7. pic.twitter.com/m6thHDovcG
— SportsCenter (@SportsCenter) September 16, 2020
After the Clippers lost Game 7, Paul George gave a locker room speech to his teammates about staying committed for another title run next year.
— Bleacher Report (@BleacherReport) September 21, 2020
"It was met by some eye rolls and bewilderment," per @ShamsCharania pic.twitter.com/IJXDmKFi9E
■マグルーダーを除き、10位までが全員主力
レナード、ジョージ以外の主力メンバーについて見てみると、マグルーダーを除き、サラリーのランキング10位までに皆が名を連ねており、チームに貢献する選手に適切に報酬を与えられている印象だ。強いて言えば、モリスの1,500万ドルはやや高く、過去3度シックスマン・オブ・ザ・イヤーに輝いたルー・ウィリアムズの800万ドル、今季シックスマン・オブ・ザ・イヤーを受賞したハレルの600万ドルがやや低いのが気になるところではあるものの、大方問題のない配分のように感じる。
加えて、プレイメイキングとスコアリングのお両方ができるレジー・ジャクソンはピストンズとバイアウトしてからミニマムで拾ったため非常に格安。過去ディフェンシブ・プレイヤー・オブ・ザ・イヤーにも輝いたことのあるノアに至っては、10日間契約からシーズン再開に当たってロスター枠が拡大したことに伴う特別契約と、実績・実力のある2選手を破格で手に入れられたことは評価できる。ノアはそこまでプレイ時間は伸びてこなかったものの、ジャクソンは控えガードとしてチームを献身的によく支えた。これらの点に鑑みると、ロサンゼルスと言えば「派手さ」がどうしてもつきまとうが、意外にもチームの懐事情をしっかり押さえた選手獲得ができていたように感じる。
■総評
もし、来季も変わらないロスターでシーズンに臨めるとしたら、間違いなくリーグの中でも脅威であり続けるに違いない。お金の使い方としても決して大逸れた動きをしているというわけではなく、逆に堅実さもあるくらい。一方で、ジョージ獲得のために指名権を多く放出しドラフト指名は望めないため、現有戦力でのケミストリー構築と健康状態の維持がチームの躍進を握っていくと思われる。ケミストリーについては、ルー・ウィリアムズもプレイオフ敗退後に指摘していた。レナード、ジョージが今季の悔しさをバネにさらに一皮むけることができれば、クリッパーズが来季優勝する姿を見ることになっても、それは何ら不思議なことではないだろう。
参考:「Los Angeles Clippers 2021-22 Salary Cap」(Spotrac)
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