クイン・クックが見るレイカーズのケミストリーとリーダーシップ
“この1カ月間、多くの人から「バブルってどんな感じ?」と尋ねられてきた。この経験を表現する方法として最適なのは、まるで「大人のAAUチーム」にいるような気分だということかな。レイカーズは、シーズンを通してずっと本当に仲が良いんだけど、最近はまた違うレベルのケミストリーになってきているんだ。
バブルにいるほとんどの時間、一日中皆が一緒に過ごしているよ。毎日ね。一緒に練習に行って、その後皆で昼食を食べに行って、その後はホテルでくつろいで、それからまた一緒に夕食を食べに行く。NFLの試合を見たり、NBAの他のチームの試合を見たり、 テレビをチェックしたりして、余暇を過ごしているよ。時折、皆で集まり、座って話をすることもあるんだ。中でも、ベテランの話を聞くのが大好きなんだ。普段、自分たちのキャリアのここまでの道のりやこのリーグで成し遂げてきたことについて振り返って感謝するために立ち止まることはないけれど、ここではそんな時間も過ごしているよ。また、どうすれば地域社会に貢献できるかについて議論し、多くのブレインストーミングも行ってきたよ。
NBAのどの組織も、ケミストリーを発展させ、力強い文化を築き上げることを追い求めているだろうけど、それは「言うは易し、行うは難し」だ。しかし、ことレイカーズに関して言えば、私たちには本当の兄弟愛がある。本物の家族のような感覚があるんだ。このグループは、今シーズンを通して多くのことを経験してきたけれど、それら一つ一つが私たちの距離をさらに縮めてくれたことは間違いないんだ。たいてい、チームは大きな勝利、厳しい敗戦、ロードでの遠征などを通してケミストリーを深めていくもの。私たちはそれらすべてを経験したそのうえに、パンデミック、コービーの死、そして今NBAの歴史の中でも最も奇妙なポストシーズンに臨んでいるんだ。
強力なリーダーシップは常に重要な要素だけど、こういったシーズンではなおさら重要だ。私たちのリーダーであるレブロンとADは、初日からチームの「トーン」をセットしてくれた。昨年の9月には、レブロンとADがラスベガスでミニキャンプを開催してくれた。レブロンとADは、世界最高の選手であるにもかかわらず非常にアンセルフィッシュで、常にチームのことを第一に考えている。2人は皆を引き上げたいと思っているし、チームメイトを助けたいと思っている。それは本当に珍しいことだよ。
レブロンと共に時間を過ごせば、彼が伝説的な存在である理由ははっきりとわかる。彼はまさしく本物だ! レブロンとADは、必ず最初にジムに入ってくるんだ。レブロンは練習の2時間半前には現れ、体を動かしてシュートを打つようにしているし、試合の3〜4時間前にはアリーナに到着しているんだ。2人とも熱心に働いていて、完全にゲームに集中している。
私がウォリアーズにいたとき、2018年のNBAファイナルでレブロンと対戦したんだけど、彼は僕らのセットの多くを試合前にコールアウトしていたんだ。彼にそれができるのは、彼が山ほどのフィルムを見ている証拠だし、細かいところまで目が行き届いているのは驚くべきことだよ。
もしチームのベストプレイヤーが誰よりも早くジムに現れて、ノンストップでフィルムを見て、常に期待を超えることをしていれば、他の誰もがそれに追随するようになるだろ? レブロンとADは、勝つために必要なことは何でもやる。その姿勢は間違いなくチームに伝染する。
私たちには他にも素晴らしいリーダーがいる。毎回のフィルムセッションでは、私はラジョン・ロンドの隣に座って彼の頭の中を探るようにしているよ。細部にまで目が行き届く彼の姿勢は驚くべきものだ。ジャレッド・ダドリーは優れたチームメイトであり、素晴らしいリーダーであることを十分に評価されていない。ダニー・グリーンはチームの潤滑油となっている偉大な男だ。正直なところ、全員がチームのために犠牲を払っている。チームとしての仲の良さや団結力は、本当にAAUチームのように感じるんだ。とてもユニークなメンバーがそろっているよ。
このチームの特別なところは、優勝の経験が豊富なところだ。優勝を経験したことのある選手は6人(うち3人は複数のリングを持っている)いる。コーチのうち4人は、選手としてもコーチとしてもタイトルを獲得したことがあるんだ。優勝の経験があることは、プレイオフに向けて大きな助けになる。ロスターには多くの優勝経験者がいるから、私たちが優勝するために何が必要なのかを皆が理解できているよ。
今年はそういった血統と、チームのケミストリーの良さが大きな影響力を持っている。このチームには、このリーグで偉大なことを成し遂げた多くの選手がいる。今のレイカーズは、NBAのどのチームにも負けず劣らずの才能を持っていると思うけど、優勝するためには、これからも素晴らしい習慣を続け、小さなことを積み重ねていかなければならないね。
このプレイオフでホームコートのアドバンテージがないのはフラストレーションが溜まるね。レイカー・ネイションは私たちに大きなアドバンテージを与えてくれるから、ステイプルズ・センターでプレイできたらと皆が思っている。でも、今年は特別な年だから、バブルの中での状況を最大限に利用している。レイカー・ネイションは、ホームから全力で応援してくれるとわかっているよ。
私はずっとレイカーズのファンだったから、レイカー・ネーションがどれだけ情熱的に応援してくれているかを知っている。このファンの前でプレイできるなんて、まるで夢のようだよ。ロサンゼルスにはチームの壁画が描かれていて、本当に素晴らしいことだよ。レイカー・ネイションは最高だよ。
ラリー・オブライエントロフィーをレイカー・ネイションのために必ずロサンゼルスに持ち帰るよ。”
(クイン・クックのインタビューより、8月26日時点)
参照:「Quinn Cook: Inside look at the Lakers' chemistry, leadership」
Quinn Cook: Inside look at the Lakers' chemistry, leadership
コメント
コメントを投稿